パンチ穴 【ぱんちあな】
単に”パンチ”、パンチ穴マークとも言う。
今と異なり昔は、映画を上映するのに複数のフィルムを使用した。
途中で切り替えるのだが、その時のマーカーとして使用したもの。
具体的には、右上に大抵は黒い丸が現れる。
最初のもので準備をし、次のもので実際の切り替え動作を行う。
1914年頃までは、殆ど単巻作品であり必要がなかった。
翌年の1915年には多くの長編作品が製作され、この時普及したと考えられる。
上映には、2台の映写機などが必要になり映画館にとっては大きな出費となる。
第一次大戦による好景気が、普及の背景と考えられる。
1970年代頃には、フィルムを横置きにするなどして2時間を超えるような作品でも1巻として上映できるシステムが普及し使われなくなった。
「刑事コロンボ/秒読みの殺人(1977)」では、パンチ穴により犯人を追い詰める。
黒でないパンチ穴を使用した作品例:「魔人ドラキュラ」、「船乗りシンバッドの冒険(1946)」但し、全てがそうとは限らない。